読んだつもり、分かったつもりを潰す【「問題文を読む」という行為の難しさ】

今回のテスト勉強会ではこれまで以上に生徒たちがたくさん質問に来てくれた。

私は集団授業が好きだし、集団授業の持つ力や可能性を信じている。

一方で、生徒とマンツーマンでやりとりしながら勉強を教えるのも同じくらい好きである。

質問対応を通じて、目の前にいる生徒が疑問を解消し表情が明るくなったり目を輝かせたりする姿が見られる。

こういう瞬間はとても嬉しいし、充実感や達成感がある。


さて質問対応をしていると、「問題文を読む」という行為が多くの生徒たちにとって、大人が思っている以上に難しいことなのだと再確認させられる。

生徒

先生、この問題が分かりません。

福永

ほうほう。それじゃあもう一回問題をよく読んでごらん。

生徒

……先生、分かりました。

福永

分かるんかいっ!私、なにもしていませんけど(笑)

なんてこともままある。

そもそも「問題文をよく読む」とはどういうことなのか。

問題文を読みながら何を考えているのか。

質問対応のときに私が意識していることを書いてみたい。

質問対応のときに私が意識している4つのこと

① 「見つける」(書いてある情報をそのまま拾う)

問題文を読むときの基本は、書いてある情報(言葉、数値、条件)をすべて見つけることである。

たとえばA,B,Cという情報があるときに、Bを読み飛ばしていると正答にたどり着けない。

このように読み飛ばしをしてしまう子には「まず書いてあることを箇条書きにしてみよう」とアドバイスする。

② 「広げる」(書いてある情報から分かる新しい情報を考える)

書いてある情報から広げる図形の発見

直接書かれていなくても自分で新しい情報に気づく必要がある。

たとえば「△ABCは二等辺三角形」と書いてあったら、「じゃあここの角は等しいな」と考える。

情報を広げるためにはもちろん知識が必要になるが、知識があっても連想できない場合もある。

こういうときは「二等辺三角形って書いてあるよ。ってことは?」と、情報を言語化すると気づきのヒントになる。

③ 「つなげる」(複数の情報から新しい情報を導く)

追いつく速さの比較図

 「Aは分速60m、Bは分速180m、BがAを追いかける」というのを見て、「1分間に120mずつ近づく」ということを考える。

情報をつなげることを頭の中だけで処理するのは大変なので、言語化させたり図を描かせたりしている。

④ 「言いかえる」(言葉を別の言葉に置き換える、数式に置き換える)

割合の表現を学ぶ3D図解

 「AはBの2倍」というのを見て、「BはAの半分」とか「A:B=2:1」と言い換えられるか。

「言葉から式へ、式から言葉へ」というのは中学数学の大きなテーマの一つだ。

「これはつまりどういうこと?別の言葉で言いかえるとどうなる?」と問いかけるとよい。

「問題文をよく読もう」の難しさ

こうして考えてみると、「問題文をよく読もう」という一言は意外と難しいことを要求していると思う。

だからこそ、「ちゃんと読みなさい」と言うだけで終わらせず、目の前の生徒がどこでつまずいているのかを見極め、一つずつ丁寧に教えていくことを大切にしたい。

ちなみに、以前私が生田目と横浜に遊びに行ったとき、コインパーキングの看板の文章をよく読まないまま駐車してしまったことがある。

いざ出庫しようと精算機に駐車券を入れたところ、19,500円と表示されて我が目を疑った。

看板の右下に「ただし土日・祝日は除く」と書いてあったのを見落としていたのだ。

生徒のみんな……、問題文をよく読もうな(遠い目)。

この記事を書いた人

塾長
ふくなが

進学塾unitの塾長。数学・英語・理科担当。生徒と保護者、スタッフの笑顔を見るために日々邁進中。基本的にいつも機嫌が良く、無駄に元気。

趣味:将棋(将棋ウォーズ2段)、コーヒーを飲みながらカフェで数学、ダイエット 特技:リバウンド

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