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生田目の国語教育随想 第6回 ~「読解」が苦手とは~

(unit通信11月号バックナンバー)

国語講師を長年やっていて相談されることとして一番多いのが「読解が苦手」ということに関してです。

生徒

理由説明問題が苦手なんです

とか

生徒

比喩の抽象化が苦手なんです

といった具体的表現が出てくることはまずありません。

実は、「読解が苦手」という表現は「運動が苦手」というくらい曖昧な表現なんです。

体力がないのか、筋力が不足しているのか、不足しているのは速筋なのか遅筋なのか。

そういった原因はここからは見えてきません。

したがって何が苦手なのかを正しく理解するためには、読解の定義から理解しておく必要があります。

そもそも「読む」という言葉を含む言葉は大量に存在します。

まずはその体系化から。

読みの体系
※大まかな分類です。厳密には図のようにきれいには分類できませんが、、、

発声の観点から見ると、黙読と音読(素読)があります。

ただし黙読は頭の中で音声を読み上げています。

したがって音読できない速度での黙読は行えません

音読がスムーズにできないことは読むのが遅い原因の一つとなりえますので、小学生からの音読習慣は欠かせません。

ただし、後述する「論理的思考力」はただひたすらに音読(素読)をしているだけではさほど身につきません

説明的文章にしろ、文学的文章にしろ、文章を精緻に読み解くには大きく二つの力を必要とします。

一つは内容から読み解く力(語彙・知識力)

もう一つは形式から読み解く力(論理的思考力)です。

パズルでたとえると、語彙・知識力はピースの絵柄から判断する力、論理的思考力はピースの形状から判断する力とでも言いましょうか。

四角形パズル
絵柄のみのパズル
牛乳パズル
形状のみのパズル

どちらが欠けていても難易度はぐっと上がってしまいます。

語彙・知識力については必要不可欠であることは言わずもがなです。

よく文章(本、漫画、ライトノベル)を読む子、知のアンテナを張っておりネットサーフィン等を嗜む子、会話が好きで自分からよく見聞きし、話す子などは、語彙・知識力が備わっている印象があります。

こういった子が問題を解くときは、論理はさておき「内容から判断するに答えはこれでしょ」というように、なんとなくでもある程度答えを出せてしまうことがあります。

(例1)  頭が痛い 薬を飲んだ 症状が緩和した
問 症状が緩和したのはなぜか。

このような問題が仮にあった場合、書かれている内容が簡単なので、接続語等から因果関係を整理せずとも内容のみで答えを導き出せますね。

ただし、語彙・知識力に頼った読解には限界があり、知らない語彙や未知の事柄についての文章が出題されると途端に解けなくなります。

北辰テストで国語の偏差値が安定しない子はこういったことが根本の原因になっていることが多いです。

また、数学では論理的に答えが出せるのに、国語はなんとなく解いてしまう子が多いのは、「小学生の頃は内容が簡単なため、それでも解けてしまう問題が圧倒的に多い」というのが原因の一つでしょう。

小学校低学年のうちにそういった習慣が染みつき、中学生になってもなんとなく読み、なんとなく解く状態から脱却できないわけです。

(例2) ( A )は( B )ので、( C )することが重要である。
問 Cすることが重要であるのはなぜか。

この例では、内容がそもそもわかりません。

ここで使えるのが論理的思考力です。

論理的思考力は因果・対比・具体抽象等の関係を整理する力です。

今回は傍線の前に「ので」という因果関係を示す接続語が使われているため、その前に書かれていることが傍線部と因果関係にあることがわかります。

したがって「AはBであるから。」という答えになることがわかるのです。

誤解を恐れずに言えば「内容がわからなくても解けてしまう」。

これが論理的思考力です。(もちろん語彙・知識力については必要不可欠であることは繰り返し述べておきます。)

塾の国語では、主にこの論理的思考力を鍛える授業を行っています。

どの教科でも根源的に必要とする論理的思考力が身につくという意味では、国語は全ての教科の成績を上げるといっても過言ではありません。

「なんとなく読む」「なんとなく解く」という状態から脱却し、本当の「読解」を身に着けるうえでは、それができる指導者(実はそれほど多くはありません)から適切な指導を受けることが必要です。

また、語彙・知識力においては塾の限られた授業時間内のみで仕上げることは物理的に不可能です。

したがって授業内では、語彙や知識を身に着ける方法・手段や、意識すべきことなどの「種まき」を行っています。

ご家庭でも読書推進や漢字検定への取り組みなど、ぜひご協力いただければと思います。

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