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生田目の国語教育随想 第4回 ~PISA型読解力について~

(unit通信9月号 バックナンバー)

PISA型読解力というものが教育業界で叫ばれるようになって久しくなりました。

OECD生徒の学習到達度調査(OECDせいとのがくしゅうとうたつどちょうさ、英語: Programme for International Student Assessment, PISA)とは、経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒学習到達度調査のこと。

OECD加盟国の多くで義務教育の終了段階にある15歳の生徒を対象に、読解力、数学知識、科学知識、問題解決を調査するもの。国際比較により教育方法を改善し標準化する観点から、生徒の成績を研究することを目的としている。

OECD生徒の学習到達度調査」(2021年3月13日 (土) 01:17 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』。
https://ja.wikipedia.org/wiki/OECD%E7%94%9F%E5%BE%92%E3%81%AE%E5%AD%A6%E7%BF%92%E5%88%B0%E9%81%94%E5%BA%A6%E8%AA%BF%E6%9F%BB


PISA型「読解力」とは「自らの目標を達成し,自らの知識と可能性を発達させ,効果的に社会に参加するために,書かれたテキストを理解し,利用し,熟考する能力」のことです。

しかし、これは連続型テキスト(文と段落から構成された文章など)の読解として実践されることが多く、非連続型テキスト(データを視覚的に表現した図・グラフなど)の読解は、どちらかといえば軽視されてきました。



このことを受けて、近年は埼玉県入試や北辰でも、非連続型テキストの扱いが増えてきています。

例えば、国語の大問5の作文では、表やグラフを踏まえて意見を書かせるタイプの出題割合が以前より高くなっています。

非連続型テキスト
非連続型テキスト

私が作文の指導をしていて体感する、非連続型テキストの読解における主な課題は以下の二つです。

①抽象化ができない
(書かれている数値をそのまま引用し、ただ文字に起こすだけの子が多い)

②意図がくみ取れない
(たいていの資料は先に何らかの主張があり、それを裏付けるデータとして用いられることが多いが、それが理解できないために資料とは無関係の意見に帰結してしまう)



①については訓練である程度は改善されるのですが、②については授業内では埋めがたい個人差があるように思います。

その要因の一つとして私が考えるのが「経験不足」です。

人間は相手の気持ちや意図を自分の経験に照らし合わせて類推します。

恋を知らない人に、想い人と目が合っただけで赤面する子の気持ちはわかりません。

同様に、AI市場の拡大に関する資料が出されても、AIに関する知識がなければそこで求められている意見が述べられずに、見当違いなことを書いてしまうわけです。

資料で触れられているテーマに関する圧倒的な知識不足、経験不足。

これを補うためには直接体験だけではなく、読書(新書・小説・ライトノベル・漫画)や、映画鑑賞など、自分では直接体験しがたい世界に多く触れて、精神世界を豊かにしていく必要があります。

連続型テキスト・非連続型テキストを問わず、読解力がある子というのはそういう意味で“物知り”です

物知り頭になるために、進んで未知の世界に飛び込みましょう。

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